【PR】この記事には、紹介リンク(アフィリエイトリンク)を含むことがあります。

紙の上のトレードbotは、16時間で元手の7%減った

記事03で、トレードbotを本番のお金で動かす前に、紙の上で30日測ると書いた。その試験を、2026年9月28日の18時半ごろに始めた。約16時間たったところで数字を見たので、途中経過として書いておく。結果は、元手の約7%のマイナスだった。

先に断っておく。これは「この方法は勝てない」という話でも、「こうすれば勝てる」という話でもない。自分たちの設定で、この16時間にこうなった、という記録だ。特定の銘柄を勧めるものでもない。売買の判断は、読んだ人がそれぞれ自分の責任で行ってほしい。

どんな試験か

元手は¥10,000と仮に置いた。実際の注文は一切出していない。

5分ごとに、取引所が公開している板と、実際に成立した取引を読みに行く。板とは、買いたい人と売りたい人の注文の並びのことだ。そのうえで、板の内側に自分の指値を置いたことにする。指値とは、「この値段なら買う(売る)」と値段を決めて出す注文のことだ。板の内側は、今いちばん高い買い注文と、いちばん安い売り注文の間を指す。

指値が通ったかどうか、つまり約定したかどうかは、実際に成立した取引を見て判定する。判定は厳しめにしている。都合よく「通ったはず」と数えると、紙の上の成績だけが良く見えるからだ。

この取引所では、板に指値を置いて待つ側(メイカー)の手数料がマイナスになっている。約定するたびに、手数料を払うのではなく受け取る形だ。記事03で書いた「手数料がプラスに働く仕組み」に当たる。

約16時間の数字

3銘柄とも損だった。銘柄ごとの数字は四捨五入しているので、足すと合計と1円ずれる。このままの速さなら、1日あたり約¥1,000ずつ減る計算になる。

この数字は、記事08で書いた記録の置き場に、5分ごとに書き込まれている。書き込みが無料枠を超えて抜ける作りは、記事08のとおり直してある。

16時間という長さは、記事03で「短すぎると偶然のいい結果に引っ張られる」と書いた、その短すぎる長さだ。今回は逆に、偶然の悪い結果に引っ張られている可能性もある。なので、この数字だけで「この仕組みは駄目だ」とまでは言わない。言えるのは、この16時間、自分たちの設定では3銘柄とも減った、というところまでだ。

なぜ減ったのか(推測)

手数料は受け取る側にいた。約定するたびに、少しずつもらえる。それでも損が積み上がった。

今のところの読みはこうだ。置いた指値は、値段が不利な方向へ動く時ほど約定しやすい。たとえば買いの指値は、値段が下がっていく途中で相手に当たりやすい。買った直後に、さらに値段が下がる。売りの指値は、その逆になる。

約定したこと自体が、不利な動きの合図になっている。こういう状態を逆選択と呼ぶ。手数料の受け取りは、1回ごとには小さい。不利な約定の損がそれを上回れば、約定が増えるほど損も増える。

ただし、これは数字から読んだ推測だ。原因として確かめたわけではない。

止める線は先に決めてある

記事03では、実際のお金で動かす時に、一定の割合を失ったら理由を問わず自動で止まるようにすると書いた。この紙の上の試験にも、同じ線を入れてある。線は元手の20%だ。金額でいえば−¥2,000だ。

今の速さのまま減り続けると、あと約30時間で止まる見込みだ。30日測るつもりで始めたが、このままなら2日ほどで試験が止まる。記事03で書いたとおり、ここで例外は作らない。

記事03では、手数料を引いた後にプラスが残らなければ、仕組みそのものを見直すか諦める、とも書いた。止まった後に残るのは、この2つのどちらかだ。止める線を先に決めておいたので、止まった時に「もう少し様子を見るか」と迷う余地はない。

本番のお金には進まない

この結果を受けて、実際のお金で動かす段階には進まない。

記事03では、手数料の仕組み次第で、わずかにプラスになる余地があると書いた。この16時間に限っていえば、その余地は見えなかった。手数料の受け取りは、約定の偏りの前では小さすぎた。少なくとも、自分たちの設定ではそうだった。

短い期間の結果で結論を急がない、と上に書いた。それと矛盾するように見えるかもしれない。ただ、本番に進むには、手数料を含めてプラスが残ることを確かめる必要がある。今のところ、その材料は1つもない。進まない理由としては、それで足りる。

教訓は「手数料を受け取る側でも、約定の偏りで負ける」

手数料が受け取りになる、という条件は目立つ。つい、それだけで有利な気がしてしまう。でも損益を決めるのは、手数料だけではない。どういう時に約定するかの偏りのほうが、損益を大きく動かすことがある。

紙の上で先に測ったのは、正しかったと思っている。お金を入れてから気づいていたら、この7%は本物の損になっていた。16時間で分かったことを、損を出さずに書けたのは、紙の上だったからだ。

止まった時点の数字も、出たらまた書く。

← 記録の一覧に戻る